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当院では日々、数多くの手術を行っております。
プライバシーに配慮した上で、
動物や生き物への理解、知識の共有、ならびに医療の透明性を目的とし、
医療情報を定期的に公開してまいります。
ご理解賜りますようお願い申し上げます。
以下、閲覧注意を含みます

異物症例②
一歳未満の子犬が、飼い主様の目の前で髪どめの太めのコイルを飲み込み来院されました。
異物が尖がったものでないか、飼い主様に確認をとり、嘔吐誘発剤で嘔吐させましたが、異物以外のフードのみ嘔吐、異物はでてきませんでした。

犬の食道より異物が大きい場合は、飲み込む事は可能でも、胃の噴門部でしまる役目をしている筋肉がとじてしまい、吐きだす事は不可能な場合があります。

ゴム製のものなので、レントゲン撮影では異物は写ってないです。

 

超音波検査にて胃の中に、異物を疑うエコー像がうつりました。

確実に目の前で飲み込んだという主訴がありましたので、緊急手術を行いました。

開腹すると胃の中に異物がみつかり、胃切開を行い摘出しました。

胃壁は、腸管より厚く丈夫なため、腸管に行く前に取り除く、早く取り除くが、一番重要になります。

腸管は胃壁より薄く、脆弱なため、長い異物があると、腸管が壊死します。腸管を切除してつなげて縫合する手術がありますが、腸管の場所によっては不可能で、また広範囲の切除の場合は、短腸症により、小腸の栄養吸収が不可能になり、生きていけない事になります。

異物誤飲は吐く症状がでます。
飼い主様が見てない時に食べてる事がほとんどです。
様々な症状のパターンがありますので、飼っているペットが吐く場合は自宅で様子をみすぎてしまうと、手遅れになる場合もありますので注意してください。
金属製の異物以外は、単純レントゲン検査でうつらない場合があり、複数の検査で診断をつけていきます。
なので、異物誤飲させてしまうと色々な検査が必要になりますので、食べさせないように気をつけましょう。
しつけでは治りませんので、私達人間の方が注意しなくてはいけません。
犬や猫は、言葉がしゃべれなく、私達に伝える事ができません。どこが痛い、どこが調子悪いと言ってくれたら、検査はある程度はぶけますが。

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